【  アメリカ考  】

 アメリカ合衆国  大統領と戦争    平野次郎・著 <青春出版社>
 一昨年9月11日、アメリカで同時多発テロが起きたとき、ブッシュ大統領はどう行動したか?で始まるこの本は「核の引き金を握る世界で最強の権力者=アメリカ大統領」と戦争との関わりに焦点を当てた、アメリカの過去と現在の“ものがたり”(著者)である。
 今回のイラク攻撃への固執、京都議定書からの離脱などブッシュ政権の“民主主義国家”とは名ばかりの“アメリカ至上主義・アメリカ一国主義”は目に余る。軍事力に頼らないアメリカ包囲網の必要性を痛感した。

 フリーズ!(FREEZE) ―ある日本人留学生射殺事件 平義克巳/ティム・タリ- <集英社文庫>
 もうずいぶん昔のことのように思われるかもしれない。1992年10月17日の夜、日本人留学生服部剛丈(よしひろ)君が、留学先のアメリカルイジアナ州・バトンルージュで射殺された。
 この事件はハロウィーンパーティーの家を間違えたことに始まる。そして加害者ロッドニ−・ピアーズは刑事裁判では正当防衛を主張し無罪になり、民事裁判では正当防衛が認められず有罪となる。この事件の全貌と裁判の経過をアメリカの裁判制度の説明を加えながら克明に書き綴っている。日本のマスコミの現地での動向も含めて。
 一つの裁判で二つの判断が下されることの奇怪さ、陪審裁判の問題点、アメリカ人の銃に対する考え方、人種差別の可能性、と難しい問題が内包されている。
 ただ『自分の身は自分の銃によって守る』ことを権利として主張する国の本当の姿がこの事件を通して見えてくる。それはアメリカ社会のある一面かもしれない、しかし忘れてはいけない一面だ。

 アメリカ 歴史の旅  ・・イエスタデイ&トゥデイ・・ 猿谷 要:著 <朝日新聞社>
 アメリカ建国二百年祭にあわせて、1976年に1年間、『週刊朝日』に連載されたものをまとめたもの。 テーマを決めて、アメリカの歴史や社会の仕組み・本質に迫ろうとしている。 実にわかりやすく、読みやすいアメリカの歴史入門書では。

 私の旅に荷物はもういらない
 <Wouldn't take nothing for my journey now>
マヤ・アンジェロウ・著 <立風書房>
 すべてが前向き。しかも文章が明快でわかりやすい。
「・・・・女性が自分らしさを損なわれずに幸せに生きていくには、心やさしく、しかもたくましくなければならない。また、大切なのは自分であり、自分の価値観や選択であることをすでに確信しているか、あるいは常に自分にいいきかせていなくてはならない。・・・・女性はできるかぎりたくましく、やさしくそしてよく笑い、長生きすべである・・・」彼女のメッセイジをすべての女性に贈ります。

 アメリカ50州を読む地図 浅井信雄:著 <新潮文庫>
 アメリカのガイドブックとして読むと面白い。歴史、産業、政治的色合い、ゆかりの有名人などが各州4〜5ページにまとめられている。州の位置と主要都市の入った地図がついているのも良い。

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